言葉を纏う

貴方に勝るもの1つもないけど寂しさの数は劣ってくれ

白昼夢で終わらせない|月とシネマ2023

 

 

 

 

少しだけ時を巻き戻して私の白昼夢のような現実を奇跡のような6ヶ月をしっかり書き記しておきたい。

 

 

 

 

 

 

去年の夏、眠い目を擦りながら手に取ったスマホ


いつもでは考えられないような通知の件数。


何事??と思いつつも開いたSNS

 

目に飛び込んでくる驚きのニュース。


夢なのか?現実なのか?気持ちは白昼夢だった。

 

 

 

 

 

 

月とシネマ2023の上演決定を知らせるツイートともに大好きな人がスーツを身に纏って写っているポスターで一気に目が覚めた

 

 

 

 

 

確かそんな朝だった。

 

 

 

 

これは去年の秋冬、再構築して上演された月とシネマ2023と過ごした私の記録。今回だけは誰かに目を通してもらえることを考えた言葉の選び方をせず自分の為に綴りたい。


申し込みした日も震える指で当落を1件ずつ確認した日も自分が観劇する前日のドキドキも意外と鮮明に覚えている。


東京初日の幕が上がってゲネプロの写真が大放出されてあぁ本当に始まったんだな〜と実感したっけなぁ、

 

東京の期間と公演数がかなり多いから大阪の初日はまだまだあと1ヶ月もあるなんて思ってたけど意外と早かったし気付いたらあっという間に東京楽が終わっていた。

 

そして始まる大阪公演。

中止になったあの頃から丈くんのことを応援している人が会場内には沢山いて公演の前後でうっすらと耳に入ってくる会話から沢山の愛を感じた。


幕が開く前から降りた後までずっと温かい気持ちになれる空間と共に過ごした大阪の1週間だった。

 

有給が取れないから平日の夜公演の為に仕事爆速で終わらせて森ノ宮ピロティホール向かったのもいい思い出!

何とか全部間に合って見届けることが出来て良かった!!!

後悔ないなぁと思えるくらい頑張れたからよし!!!

 

 

POPMALLぶりに会える丈くん、キラキラのアイドル藤原丈一郎としてでは無く役者としての藤原丈一郎に会うのは初めてで席について幕が上がるまで正気の沙汰じゃなかった(実際に正気の沙汰じゃないって席で言ってた)

 

 

出てきた時から息するのも忘れてのめり込んで観ていたし話の展開が難しいかもと聞いていたけど1人何役もする俳優陣が分かりやすく演技してくれていたおかげですんなり飲み込めた。

 

 

再構築されたからこそ、何としてでも完成させるという強い意志がストーリー性からも感じられた。時々現実と物語がリンクしている部分が散りばめられているのが印象的だった。

 

 

私が月とシネマ2023を見て感じた舞台のテーマは"思いや愛を繋いでいくこと、語り継いでいくこと"

 

 

振り返って思うのは映画作品に対する思いや家族に対する愛が本当にあたたかったなと。

映画館の未来のために何を繋いでいくかどう語り継いでいくか。

きっとそれぞれが頭の中で必死に考えていてその考えの先には自分の明るい未来が描かれていた、叶った人も叶わなかった人もいたけれど。

どこかで月とシネマ2023の登場人物が幸せに暮らせてたらいいなとすら思うくらいに感情移入もしちゃってたなー、、

 

 

ここで好きなシーンをいくつか抜粋したい

 

死んだと聞かされていた母が生きていることを知って怒り狂いながらMOONCINEMAに駆け込んでくるシーン。


これはかなり奇抜なというか今では考えられない服(チェッカーズが流行っていた時代だからめちゃくちゃチェックしかもいくつもの布がふんだんにあしらわれたデザイン)と時代を感じる髪型で会場内はクスクスっと笑いが起きるけれど当の本人はすっごく真剣で問い詰めてやる!と言わんばかりの形相なのも好きなところのひとつ。
こんな映画館潰れちまえばいいんだよ!と吐き捨てるシーンで最初は映画館全体に向かって大きく手を広げて地団駄を踏んでいたんだけれど千穐楽が近づくにつれて視線の動きが足されてロクさんと館長を煽るようにセリフを放っていたのがすごく印象的。ぼっちゃんの本気しかと受け取りました。

 

 

物語は終盤の、映画館という空間はたまらなく愛おしいんです。と大切なお母さんとの思い出を振り返りうえを見上げて優しく微笑むシーン。


油断すればこぼれ落ちてしまいそうな水分量の多い瞳、グッと堪えて微笑むまでのあの数秒間に愛する父の死を乗り越えて母と過ごした大切な時間がグレの中で走馬灯のように駆けているんだろうなと思うとグレのことが愛おしくて堪らなかった。
家族想いで映画が好きで父が愛したMOONCINEMAを守るために奮闘してくれてありがとう。映画のために熱くなるシーンどれも好きだなー。

 

 

ラストの支配人として映画館を任されるシーン。


丈くんが大大大尊敬している中井貴一さんとの2人のラストシーン。ここは本当に胸が熱くなった。特に大千穐楽。いつもは軽くお尻にポンと触れしっかり頼んだよというシーン、本当に本当に最後だったから稽古そして全公演を通してさらに深まった関係性から出る頭を撫でるアドリブの追加。ああ、よかったなぁ無事に今日を迎えられてと思って勝手に安心して涙が止まらなかった。

 

 

 

千穐楽のあとの挨拶、一人一人が感想と少しの本音を打ち明けてくれて何度も涙を堪えた。


今日が最後だと思って毎日臨んでいる。だとか、一生俳優やって行きます。だとか。

舞台俳優陣の舞台俳優としての覚悟を感じ取れる生きた言葉が深く胸に突き刺さった。

 

月とシネマカンパニーの方々が口を揃えて作品とカンパニーの優しさと温かさについてお話してくださる姿が目に焼き付いているし、大変だった時期に全て優しく包み込んでくれる大人達が丈くんの周りにいてくださったことが分かってすごく救われた。

 

私ですらこんなにも救われたのだから俺が守ると言ってくれる偉大すぎる中井貴一さんがいる暖かい環境が丈くんにとって唯一申し訳なさを感じながらも心休まる場所だったと思うしそうであって欲しいなと願わずに居られなかった。

 

沢山の人の色んな思いが込められた2年越しの大切な舞台の大千穐楽を無事に見届けられたこと、本当にファン冥利に尽きます。

 

これは今だから言える話だけれど中止になった当時をなにも知らない私がこの舞台を見たところであの頃を知っている人と同じ気持ちになることはできないよなぁなんて勝手に悩んで落ち込んだりもしたけど千穐楽が終わって年も明けて月とシネマ2023を振り返る今、そんな悩みは無駄だったなあなんて思う。

 

丈くんのことが大好きで仕方ない。その気持ちしか持っていなかったけれどたったそれだけで充分だった。月とシネマ2023を私はとても好きになれたし改めて丈くんのことを大好きだと胸を張って言えるそれが全てだなあと。

 

大切なものや人のことを少し考えてみよう。明日からも頑張ろう。きっと演者さんたちがこの舞台を通して届けたかったものはそんな些細なことで私の心には深く響いたこれが1番の答えで正解なんだと思うことにする。

 

丈くんのことを好きになったことでこんなにも素敵な作品に出会えたし素敵な感情にも出会えた。なんて幸せものなんだ〜!とすら思う。

 

誰がなんと言おうと月とシネマ2023は役者藤原丈一郎の代表作です!って胸張って言えるし私が語り継いでいきたい。そんなふうに思える素敵な作品を届けてくれてありがとう。残してくれてありがとう。

 

あ、そうそう!これも今だから笑い話になるけど実は有給11月からあったらしいこの事実は年明けにわかった(マジで許さん)


このブログを書いている時に色んなことを思い出していい意味ですごく疲れたし達成感。


それくらいあの期間、自分自身が月とシネマに真正面から向き合っていたし夢中だったんだな、って今感じられることも凄く嬉しく思う。

 

 

東京大阪含め全35公演本当にお疲れ様でした。月とシネマ2023完走おめでとうございます🌙

 

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